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物件を探す
では、第3章に入ります。「物件を探す」というテーマでお話ししていきます。
物件を探す心構え
心構えは「千三つ」。いい物件はぜんぜん見つからないもの。
物件を探すときの心構えとして、よく「千三つ」と言います。どういうことかというと、購入するほどいい物件を探すためには、1000の物件情報に目を通して、50件の物件を現地に見にいって、3つの物件の買い付けを入れて、やっと1つの物件を買える、ということです。僕も、不動産投資を始めた頃は、こんな感じでした。
ただ、物件探しも、段々とやりやすくなっていきます。不動産投資を続けていく中で、いろんな人との関係ができていきます。いい業者さんと関係ができると、いい物件ばかり持って来てくれたりするんですね。
1つ見つかれば大きなキャッシュフローを得られる!
いい物件を見つけるには、それだけ苦労がいります。ですが、1つ見つかれば大きなキャッシュフローを得られるんですね。
例えば、僕が2億2000万円で購入した物件は、その物件だけで1年間に800万円のキャッシュフローを得られます。購入金額を全て銀行から借り入れて、1年に800万円手元に残るわけです。
それはもう、1年でも2年でも、10年でも探す価値はあります。こういう物件が見つかるなら、探す価値はあると思いませんか?ちゃんとやれば、見つけることができるんです。
急いで買ったら絶対にダメ!
でも、急いで買ったら絶対にいけません。特に、あなたが融資属性の高い場合、1件目は銀行が十分に融資してくれるので、イマイチな物件でも買えてしまうんですね。利回りの低い物件でも、資産価値のない物件でも買えるんです。ですが、それは、自分の融資属性のパワーを使って買っていることになります。イマイチな物件を買って、成果を出すことができなければ、次の物件を買いたくても銀行はお金を貸してくれなくなってしまいます。
継続的に買うためには、いい物件だけをしっかり買っていくこと!
じゃあ、継続的に不動産投資をしていくためにはどうすればいいかと言うと、しっかりと成果を出せる物件だけ購入することです。ちゃんと利回りが出る物件、ちゃんと資産価値がある物件だけを購入していくのが大切です。
例えば僕の場合、不動産以外の新しい事業をやるからお金を貸してほしいと銀行に言っても、貸してはくれないでしょう。でも、不動産賃貸業に関しては、成果を出して実績を残していっているから、次の物件を購入するときにも融資してくれるんです。
変な物件を、特に最初の頃に買ってしまうと、2件目を購入するときにものすごく苦労するので、気をつけてください。
物件を探す方法
ここで、物件を探す具体的な方法をお話ししようと思います。
インターネットで探す
右に、僕も普段使っているサイトをまとめました。順番に見ていきましょう。
■収益物件紹介サイト「健美家」
「健美家」は、収益物件の紹介サイトです。
これを見ている人は、主に不動産賃貸業をしている人なので、見やすい作りになっています。とはいえ、ライバルが多いので、もしすごくいい物件が出たとしても、一瞬でとられてしまうという激戦区なサイトでもあります。
物件の数が非常に多いのがいいかなと思います。
実際に僕がどう見ているかを、セミナー動画の中でご紹介しています。見ていただければ、普段、僕が物件を探すときにどういう点に注意しながら見ているのか、お分かりいただけると思います。
→ページ冒頭の動画5:30から、ご覧ください
■競売サイト「BIT」
「BIT」は、競売のサイトです。
このサイトも、実際に僕がどう見ているかをご紹介しています。
→ページ冒頭の動画13:15から、ご覧ください
リアルで探す
次に、インターネットではなく、リアルな人間関係から物件を探す方法です。
不動産屋とのネットワークを作る
インターネットで物件を探していくと、気になる物件をその不動産屋さんに問い合わせることがあると思います。そうしたら、その不動産屋さんと、今後物件を購入するかもしれないということで、関係を作りましょう。というのも、不動産屋さんは知っている人の方が物件を紹介しやすいので、インターネットに掲載する前に物件を紹介してくれることがあるからです。
物件をたくさん紹介してもらうための、名刺の工夫
他に僕がしている工夫をお話しすると、さっきも言いましたが、名刺に不動産賃貸業をしていると書いてあります。しかも、家賃収入が年間2億円あるということも書いてあるんですね。これは「僕は買う力があって、いくらの物件でも買うので、物件情報を持って来てください」というメッセージなわけです。そういうことを自分から発信しないと、なかなか物件を買えるとは思ってもらえません。
本気で「掘り出し物」を見つけたいなら、地道に不動産屋を回る!
もう一つ、不動産屋さんでインターネットを使って売っているところは、まだまだ少ないんですね。インターネットを使わない町の不動産屋さんで、いい案件を持っているところが、探せばたくさんあるということです。なので、本気で「掘り出し物」を見つけたいと思うなら、地道に不動産屋さんを回っていくのがいいと思います。
物件を見るときのポイント
次に、実際に物件を現地に見に行くときのポイントについてお話しします。
①管理状況、入居状況
物件資料を鵜呑みにしない!自分の目でしっかりチェックする。
たいていは、物件資料に入居状況は載っています。ですが、そのときの記録と現況は違うこともあります。現地でしっかり見てください。
そして、もう一つ大切なのが、近隣の入居状況です。
その物件だけ埋まってて、近隣がスカスカだと危険!
見にいった物件だけ埋まっていて、近隣が全然入居していないということもあります。そういう場合、ものすごい営業力で埋めたり、下手したらお金を積んで埋めている可能性もあるので、注意してください。近隣の入居状況は重要なデータです。
近隣の入居状況を調べるときは、集合ポストがあれば見てみてください。空室のポストには管理会社さんがシールで蓋をしてあったりします。チラシが溜まっていたりするのも目安になります。他には、部屋のカーテンがあるかどうかみれば、無い部屋は人がいない目安になります。中にはカモフラージュでカーテンをしてあったり、入居者へのプレゼントでしてあることもありますが。
管理状況が悪いと、入居者の質が悪い可能性アリ!購入後にトラブルが多くなるかも、、、
管理状況も注意してください。
ゴミをどんなふうに捨ててあるのか、隅の方にゴミが散乱していないか、などです。これらは、入居者の質の目安になります。特に1ルームの物件だと、マナーが悪いところが多い傾向にあります。
もし入居者の質がよくないと、購入した後にトラブルが多くなって、管理の苦労度が高いかもしれません。
②建物の状態
細かく見たいなら、リフォーム業者さんを一緒に連れていく
建物の状態を細かく見たいなら、はじめからリフォーム業者さんを一緒に連れて行くといいと思います。リフォーム業者さんは、仕事になる可能性があれば、付いて来てくれます。
「防水」は要チェック!いい加減にすると、後で痛い目にあう、、、
防水には注意が必要です。というのも、防水がしっかりしていないと、建物の躯体にまで害が及ぶことがあるからです。しかも、たいていの場合は、売却する物件の手入れは丁寧に行われません。修繕しないまま引き伸ばして、応急処置で済ませている場合もあります。
僕の場合は、購入してすぐに防水や塗装をするケースが多いです。防水に関しては、放っておく時間が1日でも長くなると、どんどん劣化していってしまいます。そして、建物の躯体自体が劣化してしまうと、本来は長持ちするはずの躯体も、ダメになってしまいます。木造なら中の木が腐ったりします。コンクリートも、特に冬に、ひび割れに侵食した水が凍って氷になると、膨張して、そのひびがどんどん広がってしまうんです。
なので、後回しにせずに、しっかり塗装したり防水加工しなければいけません。トータルで見ると、コストが低くおさまります。
③内装
内装は汚い方がコストパフォーマンスがいい
内装に関しては、綺麗にしてるのに入居者が少ない物件より、汚くて入居者が少ない物件の方がいいです。内装が綺麗なのに空室が多いと、それを埋めるのはかなり骨が折れます。それに、汚くて空室の多い物件だと、安く買える傾向にあるので、おいしいです。
例えば、最近の僕の好みは、2Kや3Kといった古い間取りの物件です。今の世の中だと、細かい間取りがあるより、1部屋で広い方がウケがいいんですね。実は2Kや3Kの部屋の間の壁をぶち抜く工事というのは、コストがあまりかかりません。なので、古い間取りの物件を買って、壁を除けば、家賃を高くして貸すこともできるようになります。
トイレや水回りもチェック!修繕のお金が高くつく
トイレなどの水回りも要チェックです。和式の便器だと人気がないので、入居付けが難しくなります。しかも、洋式に変える工事というのは、結構お金がかかります。
お風呂も同じで、工事費用がかなりかかるので、要注意です。
④その他 ⑤自分が住みたいかどうか
その他いろいろ。要は「自分が住みたいかどうか」で判断する!
他には、日当たりはどうか、道路にどう面しているか、近隣の施設は何があるか、などいろいろあります。
そういうのを含めて、要は「自分が住みたいかどうか」で判断すればいいと思います。自分ならこんな部屋には住みたくないと思えば、それは他の人も同じです。
⑥別の日にもう一度行く
時間帯や日にちを変えてもう一回見にいくのも大切!
一回見に行ってよしとするのではなく、時間帯や日にちを変えてもう一度見に行くのも大切です。
例えば天候によって、晴れている日はよくても、雨が降ると見えてくる問題もあります。立地によって、線路が近くて電車の音がすごくうるさいということもあります。
物件の売買のときには、売り手はなるべくいい状況で物件を見せたいと思うのが普通です。線路が近ければ、電車の通らない時間帯に見せようということもあります。
購入してから、こんなはずじゃなかったということにならないためにも、条件を変えてもう一度見に行くのが大切です。
以上で、第3章「物件を探す」を終わります。
次は、第4章「分析する」というテーマでお話ししていきます。
次→第4章「損しないために分析力を身につける。利益・経費のコントロール」
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